思いやりのある態度は、とても大切な資質だと思います。しかし常にそういう態度で接していますかと問われますと、心許ないのであります。
思いやりの心境でいますとは、実際どんな状態なのでしょうか。相手の気持ちを気遣い、その人にとっての最良を行う意志をもっていることでしょう。
どうして普段は、そのような資質を見失っているのでしょうか。相手を受け入れ意思疎通をはかる余裕が心にないからでしょう。
いったい何が余裕を奪っているのでしょうか。生まれ育った故郷から遠く離れた異郷で、人との繋がりを深く自覚する機会がほとんどないことです。
一方で興味を引く情報やモノがあふれ、高価でない限り何でも手に入ります。そういったモノに心も時間も吸い取られて行ってしまうのです。
この時代にあっては、得ることよりもいかに捨てるか、あるいは為すよりもいかに為さないかが大事なわけです。
本当に大切なことに、いつも心と時間を確保しておかなければならないのです。