大きく考える

 

● 経験した記憶の中から、未来の希望が生まれる

 

この人生は、“現実と非現実”とで成り立っているという考え方を紹介します。

現実というのは、もちろん目の前で経験している行動や現象などのことです。

非現実とは、過去に経験した記憶や思考のことで、頭の中にあるものとも言えます。

 

生活の中で何か行動をして得られた結果は、経験として記憶の中に蓄積されていきます。

この記憶の中から、未来に対する希望や願望が生まれて来ます。

現実の中で、その希望や願望は意図され、何らかの行動が開始されます。

 

そして最終的には、その意図した結果が得られます。

そうした体験がまた記憶にたくわえられ、新たな希望や願望の火種になるのです。

このサイクルが何度も繰り返されるということです。

 

つまり非現実が現実をつくり、その現実から新たな非現実が生まれます。

そして、それが更に新しい現実をつくっていくという、らせん状に発展していくのです。

 

そうした仕組みで、この世は成り立っているのです。

記憶とは、未来を築くための希望の源です。

 

大きく考えるというのは、あらゆる記憶を総動員することです。

そこから大きな希望や願望も生まれ、より良い現実をつくって行けるのです。

大きく考えることの意義がそこにあります。

 

● 思い込みや意味づけを大きく変える

 

小学生低学年のとき、近所にある裕福な家庭で遊ぶ機会がありました。

その頃はめずらしいテレビのある、大きな部屋の中にいました。

親しみのある表情をした大人の人たちに見守られて、なにかに夢中になっていました。

 

独特な香りのする部屋の空気はおだやかで、どんな夢でも叶えられそうな雰囲気でした。

初めて感じる豊かさが醸し出す、温かさに包まれた居心地の良さに、時間のたつのも忘れるほどでした。

そんな貴重な体験があるにもかかわらず、その後は豊かさとは正反対の考え方を身につけてしまうのです。

 

例えばお金持ちとは、どこかでうまいことをして誤魔化し、大儲けした人たちである。

とか、リッチで豊かな生活というものは、自分とは無縁なものだと思うようになったことです。

 

小さい頃から見たテレビ番組などでは、お金をいっぱい貯めこんでいる人は悪人と決まっていました。

そうした様々な影響を受けて、金儲けは汚いものだと勝手に思い込んでいたのです。

 

その一方では、絶えず金銭的な貧しさに悩まされていたのも事実です。

仕事で得られる収入の少なさに、将来の不安を抱えながら生活していました。

 

お金に対する矛盾した考え方から抜け出すには、一体どうすればいいのでしょうか?

ようやくわかったことは、金銭的に豊かな人たちや成功した人たちの実態をまず知ることです。

 

豊かさを享受している人たちの大部分は、決して悪い人たちではないということです。

普通の人とは違うことは確かですが、成功した人たちの人間としての魅力は見習うべきものがあります。

 

その人たちを手本にして、そのあり方すべて、感じ方や考え方、行動の仕方などを取り入れることです。

自分の人生を、ごっそりと入れ変えてしまうことなのです。

まったく別人になる決意をすることです。

 

自分のあり方そのものを変えて行くことで、記憶の中の情報のつながり方が変わり始めます。

豊かになることやお金持ち、成功した人たちなど、それらに関係するものごとの意味づけが変わるのです。

 

● 自分のあり方を変える

 

生活の中で出合う出来事に対して、自分はどう対応しているのか観察してみてください。

実際にどう感じて、どのように考え、どんな行動をしているか?

 

そのほとんどが決まったパターンで、しかも無意識に行っているということです。

だから、いつまで経っても夢は実現せず、状況が変わらないわけです。

 

この現状を変えるには、どうすればいいのでしょうか?

それには自分のあり方、そのものを変えることです。

つまり自分の感じ方、考え方、行動のすべてを変えるということです。

 

最初の段階として現在の自分のあり方を把握し、それを自覚することから始めます。

毎日、行っている選択の一つ一つに気づいている段階です。

朝起きて服を着替える場面から、自分がどのように感じ、考え、行動しているかを見るのです。

 

第三者の目線で、根気よく自分あり方をじっくり眺めるのです。

これができるかどうかは、どれだけ真剣に現実を変えたいと思っているのかということです。

 

夢を叶えること以外はすべて、捨てさる覚悟ができているかどうかです。

それができて、はじめて夢を叶える一歩が踏み出せるのです。

 

次の段階は、寝ても覚めても「夢を叶えるために、どうすればいいのか?」を自問し続けます。

道を歩いていても、友人と話しているときも、そのことを考えます。

食事のときも風呂に入っているときも、可能な限り考え続けるのです。

 

そこでもっとも大切なことは、例えどんな小さなことでも、出てきたアイデアをその通りにやってみることです。

やりたくないことでも、抵抗を感じることであっても、有無を言わずにやります。

妥協せずに考え抜いたことの一つ一つを、実際にやってやり抜くのです。

 

このような小さな行動のくり返しが、自分のあり方を変えて行きます。

この段階をこなして行くと、まわりの状況や人が少しずつ変わって見えて来るようになります。

現状の見え方が変わって来るのです。

 

そうすると、これまでとは違った選択が取れるようになり、新しい知識が入って来るようになります。

これまでとは違う、新しい選択を意識して行う機会が増えて来るのです。

ここまでやって、ようやく夢を叶えるめどが立つところに来たと言えるのです。

 

● 新しいことに挑戦する

 

この世界や現実をどうとらえるかについて、さらに考えてみます。

『自分がいてもいなくても、この現実というものは存在し続ける』というのが、これまでの世界観でした。

ところが20世紀に入って、その世界観が誤りであることが徐々に明らかになったのです。

 

自分の認識なしには、世界というものは存在しないということがわかって来ました。

そうすると自分の認識できるものが、自分にとっての世界のすべてだと言えます。

つまり世界は、その人の認識の度合いや意識の状態によって異なっているということです。

 

人は一度見たものを情報として、記憶の中に保存して行きます。

そして二度目からは、保存された記憶の方を再生して、それで済まそうとします。

感覚器官と脳を休めるような仕組みになっているのです。

 

だから例えば、新しい職場で知らない人たちと仕事をした場合を考えてください。

頭は終始フル回転して働いていますので、帰ってからどっと疲れたりするのです。

 

でも、そうすることによって脳は鍛えられているわけです。

新しいことに挑戦したり新しい場に飛びこむことは、自分の可能性を広げることにつながります。

未知の領域に慣れるのは容易でないだけに、そこに身をおくことで脳の活性化になっているのです。

 

自分にとっての世界も、未知との出会いによって初めて広がって行くものです。

既知の世界にとどまっている限りは記憶の再生だけで事足りるので、現実は少しも変わらないのです。

 

● 自分の世界の可能性を拡げる

 

この宇宙に存在する、すべてのものは複雑な関係性によって支え合い、秩序を保っています。

あなたはただ生きているだけで、必ず他の何かの存在を支えており、十分に役立っているということです。

この宇宙の背後には、すべてを結びつける『つながり』があります。

 

そのつながりに注意を向けたとき、そこに普遍的な真理がみえてきます。

そうしてやっと、認識するものすべてが、あなた自身のリソースとなるのです。

あなたはもともと世界と完全に調和した存在であることに気づきます。

 

現実というものは、自らつくり上げているという「世界観」に立てば、どんな人生が描けるでしょうか?

自分が存在することで、この世界も存続できていると言えます。

もし自分が変われば、世界も変わります。

 

また、あらゆる人の成功体験はすべて、自分の可能性として見ることができます。

現象やモノの存在を自分が認めることによって、初めてそれらは存在できるからです。

 

他者の成功体験や考え、アイデアも自分が認識し取り込むことで、自分の世界の可能性は拡がって行くのです。

世界の出来事すべてを、自分事としてとらえて行く必要があるのです。

 

 

鍵は自己信頼にあり!