「周りの人たちは、講師の人にこき使われていた!私だったら絶対、こき使われないようにする…」
これは、仕事の関係で研修に行ってきた人の言葉です。
それを聞いていて、ふと思ったことは、こき使われるというのは、そんなに悪いことなのか、という疑問でした。
とらえ方の問題になりますが、人によってはこき使われることが必ずしも悪だとは言えないのではないか。
指示通り動くことによって、より完璧な研修になると考えて、その人に従い、尽くそうとしているだけかもしれないからです。
もっともエゴにとっては、自分を顧みず人のために尽くすことは耐えられないので、猛反対して来るのですが、そんな声はスルーに決め込んでいます。
人に尽くすといっても、別に自己犠牲のことをいっている訳ではありません。
根底には、自分の役割を自覚し、それを忠実に果たそうとしているだけであって、自分を捨てることや降伏することではありません。
人に尽くしていくという行為は、自他を区別することなく愛することを呼び覚まし、全幅の信頼を培います。
いますぐ出来ることは、自分に取り組むことです。
自分に取り組むとは、すべての問題の原因を自分の内に見つけることであり、それを何とかすることで対処します。
もし人に尽くすことが出来ないときは、そういう自分に取り組んでみます。
なぜ出来ないのか?
些細なことでもいいから、何か出来ることはないのか?
そうしたことを考えてみます。
出来ないことを考えるのではなく、いつも出来ることだけを考えます。