自分とは?

 

自分とは、いったい何なのでしょうか。この肉体のことでしょうか。

幼少のころからずっと、この肉体が自分だと思っていました。

 

明らかに間違っていると気づいたのは、いつごろかだったかよく覚えていません。

「自分の身体」という言葉が示す通りに、肉体は自分の乗り物でしか過ぎなかったのです。

 

身体が自分でないとしたら、自分とはいったい何であるのか。

いま、ここで「意識する存在」のことだというとらえ方をしてみました。

具体的な場所を特定することもできませんが、「いま、ここ」にいるからこそ、こうして文章を書くこともできるのだと思うわけです。

 

しかし、この存在はいつもここにいるわけではなくて、例えば思い出すという行為をとったとき、それは記憶をたどって瞬時そこへ出かけて行き、またここに一瞬で戻ってくるような感じです。

この自分と呼ぶものは実体がなくて、とらえどころのない存在であるけれども「意識する存在」として、そこかしこに君臨するものだと見なすのです。

 

実体がないということは、五感で確かめることができないということです。

強いてとらえようとするなら「自分」の意識に対して、意識で観察するしかないのです。

これをやってみればわかりますが、もどかしいほど要領を得ません。

 

意識そのものを意識しようとしても、なかなか意識の使い分けがうまくいかず、徒労に終わってしまうのです。

それでも何とか訓練を積みさえすれば、少しはこの意識の世界に入っていける気がします。

 

これまで「自分」という言葉をわかったつもりで使ってきました。そして、これからも使い続けていくのは確かです。よくわかっていなくても…